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「時間って命と同じだから、もたもたしてたら時間切れになっちゃうよ」。恋人の死を乗り越えられずにいた明海は、一冊の古本がきっかけで出会ったあかねから、そう教えられる。いつも前向きで笑顔のあかねは、見たものぜんぶを輝かせる“きらきら眼鏡”をかけているという。だが、彼女もまた余命宣告された恋人の裕二と向き合うつらい現実を抱えていた。過去から立ち直れず、もがきながら生きてきた明海にとって、毎日を輝かせようとするあかねに、次第に惹かれていく―。
「夏美のホタル」「ふしぎな岬の物語」等多数の小説が映画化されてきた人気作家・森沢明夫。「最後の1ページまで切ない・・・」と絶賛された恋愛小説「きらきら眼鏡」を、森沢自らが犬童一利に熱烈なオファーをし映画化が実現した。
きらきら眼鏡とは、心にかける眼鏡。心の持ち方ひとつ、考え方ひとつで、何気ない日常を輝かせる生き方である。  
犬童が世に送り出してきた『カミングアウト』『つむぐもの』では、社会の片隅に生きる少数派にフォーカスをあて、観客に新しい問題意識を提示し共感させる境地にまで引き揚げてきた。全く違う世界にいた人と人とが出会い、交流し、心が触れ合ったときに起こる奇跡のような心理描写が巧みだ。曇り眼鏡をかけていた者同士が、きらきら眼鏡をかける瞬間を眩いばかりにスクリーンに照射し観る者の魂を揺さぶってきた。いかなる孤独を描くときにも尊厳を守ろうとする眼差しはあたたかく、若手監督の中で最も注目に値する監督だ。
2016年、船橋出身の森沢からのオファーを受け、原作に共鳴した犬童は、船橋のプロジェクトチームとともに実現に向け本格的に始動した。
主演の明海役にはワークショップの末に新人の金井浩人を抜擢。金井のピュアで実直な演技が明海のキャラクターに重なり、見事に初の大役を成し遂げた。その金井とW主演となるあかね役には、『そこのみにて光輝く』『ジョゼと虎と魚たち』などで、映画史に残る名作に多数出演してきた唯一無二の存在感を放つ演技派女優、池脇千鶴が挑む。池脇にしかできない艱難を伴いながらも菩薩のような優しさで包み込む渾身の演技で魅了する。さらにあかねの恋人・裕二役の安藤政信が、死を前にした者の魂の慟哭を披露し新境地へ達した。
他の共演者として、NHK朝の連続ドラマ『半分、青い』などに出演中の明海の同僚・弥生役の古畑星夏、出演作が目白押しの『あのコの、トリコ。』『春待つ僕ら』の公開が控える明海の友人・孝之役の杉野遥亮、『万引き家族』に出演するあかねの同僚で正枝役の片山萌美、明海の元恋人・未希役の志田彩良ら旬な若手俳優から、鈴木卓爾、大津尋葵、成嶋瞳子、山本浩司、モロ師岡ら個性派・実力派が、物語に吸い寄せられるように集まり、スクリーンに彩りと厚みを加えた。
映画初出演とは思えないほど明海としてそこに存在し、大切な人の喪失から 立ち直ろうとする青年の再生を見事に表現した金井浩人。大切な人の命が消えゆく恐怖の中、懸命に残された時間を輝かせようとするあかねという難役を演じ切った池脇千鶴。死を介して描かれる生命の輝きを、誠実に鮮烈にカメラに収めた監督・犬童一利。スタッフ、キャストの思いが結実した生きることの眩さを讃えた作品だ。
本作は、犬童監督の前作『つむぐむもの』に続き、第21回上海国際映画祭正式出品も決定した注目作だ。船橋の美しい街並みを舞台に、日々には愛や感動が溢れていると気づかせてくれるひたむきな恋と人生の物語が誕生した。
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  • 1992年5月12日生まれ。新潟県出身。2012年『この空の花 長岡花火物語』(大林宣彦監督作)にて映画デビュー。その後もショートフィルムなどに出演作が多数続き、演技力に注目が集まる。本作が本格的な映画デビューとなる。
  • 1981年11月21日生まれ。1997年「三井のリハウス」第8代リハウスガールでデビュー。1999年『大阪物語』(市川準監督)で映画デビュー。2001年にはNHK連続テレビ小説「ほんまもん」で主演。『ジョゼと虎と魚たち』(03/犬童一心監督)、『そこのみにて光輝く(14/呉美保監督)など数多くの映画やドラマに出演し、国内外の数々の映画賞を受賞。公開待機作に『半世界』(阪本順治監督)などがある。
  • 1975年5月19日生まれ。1996年、映画『キッズ・リターン』(北野武監督・脚本)にて俳優デビュー。同年の映画賞新人賞を総なめにする。その後『サトラレ』(01/本広克行監督作)への主演をはじめ、数多くの映画・テレビに出演。2009年『花の生涯・梅蘭芳』(チェン・カイコー監督作)にて海外進出。俳優のみならずフォトグラファーとしても活躍し、多才ぶりを発揮している。近年のテレビドラマでは「コード・ブルー –ドクターヘリ緊急救命 – 3rd season」(フジテレビ) に出演。
  • 1996年7月8日生まれ 164cm
    雑誌『Seventeen』専属モデル卒業後、2017年9月より雑誌『ViVi』の専属モデルに。 女優としての活躍も著しく、2017年は5作品の映画にも出演し、2018年にはNHK連続テレビ小説『半分、青い。』に出演が決定。また夏には、映画『青夏 Ao- Natsu』への出演も決定している。今最も注目をされている女優の1人である。
  • 1995年9月18日千葉県出身。第12回FINEBOYS専属モデルオーディショングランプリ受賞。映画『キセキ -あの日のソビト-』のソウ役で俳優デビュー。主なテレビドラマ出演作は、『地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子』(16/NTV)、『嘘の戦争』(17/CX)、『花にけだもの』(18/CX)などがある。主な映画出演作は、『兄に愛されすぎて困ってます』(17/河合勇人監督作)、『覆面系ノイズ』(17/三木康一郎監督)、『あのコの、トリコ。』(18年公開/宮脇亮監督作)、『春待つ僕ら』(18年公開/平川雄一朗監督作)がある。
  • 1990年10⽉1⽇東京都出⾝。2012年ミス日本として国内外で活動。主な映画出演作は、『富美子の足』(主演)(17/ウエダアツシ監督作)、『SCOOP』(16/大根仁監督作)、『めがみさま』(17/宮岡太郎監督作)、『劇場版 屍囚獄 結ノ篇』(主演)(17/城定秀夫監督作)など。主なテレビドラマ出演作は、初主演ドラマ『居酒屋ぼったくり』(18/BS12トゥエルビ)の他『ハロー張りネズミ』(17/TBS)『相棒』(17/EX)など。6月には『万引き家族』(18/是枝裕和監督作)の公開が控えている。
1986年生まれ。神奈川県出身。中央大学商学部卒業。人間の心の機微を描くことに定評がある注目株の若手監督。映画監督作に、SHORT FILM FESTA NIPPON 2010に入選した『フリーバイバイ』(10)、氷見絆国際映画祭優秀賞受賞/関西クィア映画祭上映の『SRS♂ありきたりなふたり♀』(12)、第23回東京国際映画祭レズビアン&ゲイ映画祭上映作品、第24回香港レズビアン&ゲイ映画祭上映作品の『カミングアウト』(14脚本・監督)、『早乙女4姉妹』(15/脚本・監督)、第11回大阪アジアン映画祭コンペティション部門正式出品、第19回上海国際映画祭パノラマ部門正式出品の『つむぐもの』(16)がある。
船橋市出身、在住の作家。早稲田大学人間科学部卒業。これまでに手掛けた作品は多くが映像化され、原作・映画作品等ともに高い評価を受けているヒットメーカーである。小説、エッセイ、絵本、ノンフィクションなど、幅広い分野で活躍中。近年映画化された作品に、『夏美のホタル』(16/廣木隆一監督)、『ライアの祈り』(15/黒川浩行監督)、『ふしぎな岬の物語』(14/成島出監督)、『あなたへ』(12/降旗康夫監督)がある。
1985年生。神奈川県出身。中央大学心理学専攻卒業。広告代理店勤務を経て、作家に転向する。脚本を手掛けた映画は、『つむぐもの』(16/犬童一利監督)、『ラオス 竜の奇跡』(17/熊澤誓人監督作)、『名前』(2018公開予定/戸田彬弘監督作)、『こはく』(2019公開予定/横尾初喜監督作)がある。主なテレビドラマに、「土俵ガール!」(10/TBS)、「相棒」(11~/EX)、「新・おみやさん」(12/EX)、『世にも奇妙な物語』(14~/CX)、「警視庁・捜査一課長」(16/EX)、「代償」(16/Hulu)、「フリンジマン」(17/TX) 、「オー・マイ・ジャンプ!」(18/TX)などがある。
東京芸術大学在学中“G-CLEF”としてデビュー、紅白歌合戦に出場するなど新風を巻き起こす。日米アカデミー賞映画「おくりびと」で本木雅弘の演奏指導・劇中演奏、「冷静と情熱のあいだ」への出演、アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」主人公のチェロ演奏を担当。 ヴァイオリニスト葉加瀬太郎の音楽監督を歴任、ピアニスト西村由紀江のアルバムのサウンド・プロデュースや、ギタリスト押尾コータロー、沖仁、ウクレレ奏者ジェイク・シマブクロなどの楽曲アレンジを担当他、多数のアーティスト作品に携わる。2017年9月、2018年秋公開予定の映画「きらきら眼鏡」のエンディング曲、柏木広樹 feat. 葉加瀬太郎&西村由紀江による「Reminiscence ~回想~」が収録されている9thアルバム「TODAY for TOMORROW」をリリース。
“KRYZLER & KOMPANY”のヴァイオリニストとしてデビュー。セリーヌ・ディオンとの共演で世界的存在となる。“KRYZLER & KOMPANY”解散後ソロ活動開始。2002年自身が音楽総監督を務めるレーベル“HATS”を設立。ドキュメンタリー番組「情熱大陸」のテーマ曲「情熱大陸」、NHK朝の連続テレビ小説「てっぱん」のテーマ曲「ひまわり」他、多くのTV番組、CM楽曲を手掛ける。2018年3回目を迎える~3大ヴァイオリニストコンサート~では全国17公演、ファイナルは日本武道館でおこなわれた。そしてこの夏には生誕50周年を記念してのベスト盤「ALL TIME BEST」の発売、東京、大阪での野外フェス「葉加瀬太郎サマーフェスティバル」そして9月~12月まで全国ツアーを予定している。
幼少より音楽の才能を認められ、ヨーロッパ、アメリカ、東南アジア諸国への演奏旅行に参加。マエストロや世界の一流オーケストラとも共演し、絶賛を博す。桐朋学園大学入学と同時にデビュー、美しく切ないオリジナルのメロディには、幅広い層からの支持がある。「101回目のプロポーズ」「子ぎつねヘレン」など、ドラマ・映画・CMの音楽を多数担当するほか、TV・ラジオの出演やエッセイの執筆も行う。年間60本を超えるコンサートで全国各地を訪れる傍ら、ライフワークとして「学校コンサート」や「病院コンサート」、そして被災地にピアノを届ける活動「Smile Piano 500」にも精力を注ぐ。2016年、アルバム「My Stories」が香港IFPI 「Best Sales Awards 2015」を受賞。7月にはデビュー30周年記念アルバム「Beautiful Days」をリリース。
2016.2月
『つむぐもの』の試写会に来場された原作の森沢先生から『きらきら眼鏡』実写化の相談を受ける。
2016年4月
船橋市民の方々と初ミーティング。
市民参加型の映画として船橋市に協力を要請。
2016年9月
製作発表会を船橋市にて行う。
2016年秋
シナリオハンティング&取材開始。
2017年冬
船橋市民を中心とした「きらきら眼鏡 制作実行委員会」が組織化。
2017年4月
船橋市で決起会を実施。『つむぐもの』の上映会と原作森沢先生、犬童監督とのトークショー。
2017年5月
新人の金井浩人が主演に決定。
2017年7月
W主演として池脇千鶴が決定。
メインキャストに安藤政信が決定。
2017年9月26日
クランクイン!
2017年10月19日
クランクアップ!
2017年冬〜春
ポスプロ、船橋フィル収録
2018年4月
9000人の署名の甲斐あって、ららぽーと船橋のTOHOシネマズで先行上映が決定。
2018年5月22日
初号試写会